適職探し情報日記

今は働く側が仕事を選べる時代!自分にぴったりの仕事と出会える様情報を発信していきます。

アパートの孤独死:立ち会い

不動産会社はすでに高齢の、75ぐらいの住人だけに心配だから立ち会いのもとでドアをあけて中を確認してほしい、と言われて、正直、困惑しました。
大家さんといっても、不動産会社が何もかもやってくれるのだと思い込んでいたもんですから……。

ともかく、主人は仕事もあることだし、私が不動産会社の人に言われるままに立ち会いをしたんですが。

正直、もう、ドアをあけたときに、わかりました。
だから、すぐに不動産会社のほうで警察などに連絡をとって、いろいろ対応はしてくれたんですけどね。

あれは、非常に、なんというか、嫌な、といったら亡くなった人に申し訳ないのですが、本当にあまり体験したくないものですね……。
もっとも、不動産会社の人は、「高齢化の世の中だから、こういうことはわりとよくあるんですよ」と言ってましたが。

 

孤独死を防ぐ―支援の実際と政策の動向

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要するに、孤独死、というものですね。
うちの両親があまりこだわらず、お年寄りで身寄りがなく家を借りれないという人に同情的だっただけに、この方も保証人とか連絡先とかがなくて。
唯一の連絡先が仕事先だったんですけど、こちらも仕事といってもパート先ですから、ご本人のことは知っていても、身内のことまでよくわからない状況でした。

本当に困りました。
ご遺体はともかく、市に連絡したりして対応してもらったんですが、とはいえアパートの中を整理しなくてはなりません。
一人暮らしのおばあさんでしたが、私は会ったことがないのですが、不動産会社の人の話では、きちっとした人で、身じまいなんかも気を遣っていた、しっかりした人でしたとのことでしたが、確かに、部屋の中は整然と片付けられていましたし、きれいにも使っていただいていたようで、そういう意味ではありがたかったのですが、そうは言っても、私物というか、故人の生活道具がありますから、それら遺品の整理をどうしたらいいのか、途方に暮れました。

アパートの孤独死

両親から相続した都外のアパートは、正直、あまり余裕のない暮らしをしていたわが家としては、ありがたいものでした。
単身者用のものですから、私たち夫婦と子どもがくらせるようなものではなかったのですが、たとえ郊外とはいえ、一定の家賃収入が見込めるわけで、相続税とかいろんな問題をクリアしたうえで、夫とも「ありがたいね」と話していました。

もっとも賃貸経営など、したことのない私たち夫婦ですから、そのまま地元の不動産会社に細々したことは頼んで、「大家」とはいっても特別、何かしていたわけではありません。

 

個人事業ではじめる アパート・マンション経営がぜんぶわかる本

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単身者用ですが、割合と家賃が安かったのと、それと両親自身が高齢だったこともあって、なかなかアパートなどを借りにくい、高齢の方たちをお気の毒に思っていたようで(高齢の一人暮らしはなかなか家が借りれないようです)、70代の一人暮らしのおうちが何軒が入っていらっしゃいます。

とはいえ、家賃が遅れたことなどもなく、逆に若者と違って節度もありますから、騒音とか近隣トラブルとかもなくて、よくアパート経営をすると耳にする、賃貸人とのトラブルに悩まされることもなかったんです。

それが急に不動産会社から連絡があって、そのうちのお一人が珍しく家賃を滞納し、まぁそれも、うちも家賃収入はあくまで夫の稼ぎのプラスαだったんで、あまり気に留めてなくて、まぁ、そういうこともあるだろう、不動産会社から連絡をしてもらって事情があるならあまりうるさく言わなくても、ぐらいに思っていたんです。


ところが、不動産会社から、「電話が全然通じない、仕方ないのでアパートまで行ってみたがドアを叩いても反応がない」とまた、2週間後ぐらいに電話がうちにありました。

家を処分するときがきたら

病院ではあんまり元気のなかった姑も、私が持ち出した写真を見るとさすがに嬉しそうで、あれこれ昔話を披露してくれたり、夫の通信簿でも懐かしそうに子どもの頃の話などをしてくれました。

姑は複雑骨折と、老人ゆえに治りも遅くて、リハビリも必要だったので、なんだかんだと10ヶ月ちかく、わが家に滞在して、病院通いをしていました。
それでも、もともとは、働き者の姑ですから、やっぱり畑が恋しいと言い出して、夫とも相談した結果、1日おきに通いで田舎の家を見に来てもらえるヘルパーさんを頼んで、田舎のほうへ帰っていきました。

 

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姑の前では言えなかったけれど……。
いくら元気な姑でも、いつかは舅と同じお墓に入る日は来るわけです。
正直、そう遠くはないかもしれない、というのが私と夫の共通の認識です。
そうなったとき、あの家はどうしたらいいのだろうかと、思います。家の財産的価値とか、相続とかいう問題じたいは、本当にどうでもいいんです。

でも、あの家をどう処分するにしろ、誰かが住むにしろ、まず、家の中を片付けなくてはならないでしょう。それを考えるだけで、ちょっと、身震いします。遺品を片付けるというのは、精神的にも肉体的にも重労働です。

家の中にあるのは、ただのガラクタに見えても、そこに住んでいた人の生活そのものがある。
身内にとっては、懐かしいというものばかりでもなくて、かといって妙に住んでいる人の息づかいみたいものも感じられて……。

処分する、保管する、誰かに差し上げる……そういう、遺品に対する判断の基準みたいもので、いちいち悩んでしまうと思うんです。

たとえ、自分自身で、捨てる・捨てないといった判断の線引きがかなりできたとしても、実際に「片付ける」という行為がどれほど手間がかかるか、労力が必要か、本当に実感した私です。

姑には、もう無理でしょうが、私自身は、これから老後に向けて、なるたけ後の人が困らないよう、身軽に過ごしたい、断捨離がはやっていますが、遺品整理みたいな苦労をかけるよりも、「おばあちゃんは後始末のよい人だったね」と、そう言われるように、今から、どんどん、身の回りを片付けておこうと、考えています。

 

仏壇の引き出し

夫は生まれ育った家ですから、私よりは驚いていませんでしたけど、それでも、いくら隣近所知り合いばかりの田舎とはいえ、半年も留守にするわけですし、ある程度は整理しておかないとまずいだろうという話になりました。

とはいえ、夫は仕事がありますし、私のほうも息子たちはもう大学生ですから手間はかかりませんが、まさか田舎のほうに1週間も滞在するというわけにもいきません。

第一、正直言って、あの大きな家にひとりで泊まりながら片付けをするって……、いくら夫の育った家とはいえっても、私にとってはちょっと、怖いというと大袈裟なんですが、なんとも、夜なんかは広々しすぎて、辛いものもありました。

とにかく、姑に一番に頼まれていた仏壇の整理だけでもしておこうと思いましたが、これがまた、本当に大きな仏壇なんですよ。
うちの実家はもう家には仏壇がなかったし、もちろん住んでるマンションにも仏壇はありません。

 

遺品整理士という仕事 (平凡社新書)

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だから仏壇のところにいくつも引き出しがあって、そこを開けると、なんだか、貴重そうな、でもよく見るとどうでもいいような……そういうよくわからない古い書類とか、何十年も前の通帳とか、ハンコを輪ゴムで束ねたものとか、いろいろと出てきました。

それと、古い写真。
夫には「とにかく君の判断で捨ててしまっていいから。なるたけ、捨ててきてくれ」って言われてたんですけど、やっぱり、写真とか手紙の束とかは……私が捨てられるようなものではありません。


でもそういう書類とかばかりでもなくて、亡くなった舅の名前がついた薬の袋とか、やけに派手なブローチとか、夫の子どもの頃のものらしい通信簿なんかも出てきました。

整理する、って、ひとことで簡単に言うけど、とてもとても、手に負えるようなものではなかったです。
変な話ですが……これが遺品整理だったら、どれほど大変だろうと思いました。
高齢化社会の中で、人ごとの話ではない。なんとなく口に出しづらい話題ではあるけれど、いずれ、必ず誰かがやらなければならないということが、実感させられました。

結局、それでも仏壇だけは整理して、写真とかはひとまとめにして姑に見せてあげようとまとめて持ち帰りました。
あとは冷蔵庫も、腐りそうなものはとにかく処分して、きちんと掃除もしてきましたけど、この掃除も、マンションのシステムキッチンとはかけ離れた、土間続きの昔ながらの台所ですから、それはもう大変でした。

それで手一杯で、私は古い写真と、夫の子どもの頃の通信簿だけを手に、家に戻りました。

 

姑の家

主人の母がこの前骨折して、入院しました。
もう80すぎているんですけど、なかなか元気な姑で、ずいぶん前に舅は亡くなっているんですが田舎の大きな家をひとりで守りながら、小さな畑をやったりして、近所の古いつきあいの家も多いもんですから、けっこう楽しくやっている様子でした。高齢化の世の中ですから、お年寄り一人の世帯もそう珍しくもありません。

その様子に甘えて、というわけでもないんですが、こっちに呼び寄せようかという話のときも、逆に姑のほうから「気詰まりするから嫌だ」って断られたぐらいで、こちらもしょっちゅう電話なんかはしていても、安心しきっていたんですよね。

それが、よくあることなのでしょうが、年寄りというのは一度入院するとびっくりするぐらい老けてしまって……。

 

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主人とも相談して、うちの近くの病院に移ってもらって、退院してからはわが家で暮らしたらどうかとも話したんですけど、それはやっぱり、どうも気がすすまないらしくて。

でも、とにかく病院は移ってもらって、その後はしばらくわが家で静養して、元気になったら家に戻るってことで話は落ち着きました。

結局、半年ちかく家をあけることになるわけなんで、私が留守の田舎の家に行って、少し整理してこようってことになったんですけども。
実際、田舎の家に行って、驚きました。
それまではどちらかといえば「お客さん」状態だったんで気づかなかったんですが、とにかく、ものすごいいろんなモノがあふれてるんです。

都会の、マンション暮らしに慣れていた私には本当に驚きの連続でした。
とても一人で、一泊して片付くような状態ではないんです。
台所だけでも、冷蔵庫がひとつじゃないし、なにか保存食なんかを貯めるような貯蔵庫とかもあって。中を開けてみたら、ぎっしり、梅干しとからっきょうとか、山のようにある。
手前のをどかしていってみると、奥のほうからはいったいいつのものなのか首をかしげたくなるような漬け物とかも出てきました。

高齢化する世の中で、一人暮らしのお年寄りはたくさんいます。
みんな、姑も似たような感じなのではないでしょうか……。

これはとても、一日で整理して、家をいったん閉めて出てこれるような状況にはないと、早々にあきらめて夫に連絡したのでした。

アパート経営2


私も両親に言われて、一応、アパートのほうへも顔を出したんですが、確かに、ドアを開けると人が暮らしていた形跡がはっきりとあるわけで(当たり前なんですが)、全く見知らぬ方なのに、変に感じるものもあって……。

少しは両親も片付けようと考えたのか、段ボールとかに食器とか、本とかは捨てるために整理はしていたんですが、例えば洗面台とか脱衣所にあるのは、まだ洗濯が終わってない洋服だし、冷蔵庫あければ普通にハムとかジャムとか入ってるし……。


テレビとかの台の引き出しをあけると、DVDなんかがあるわけですが、DVDのタイトルとか見ちゃうと、妙に生前のその方の趣味というか、こういうのが好きだったんだ……みたいにどうしても考えちゃったりして。

とてもとても、手がつけられなかったんです。

結局、アパートの掃除を頼んでいる会社を通して、遺品整理の会社に頼みましたけどね。
そういう会社があることさえ、知りませんでした。
それはそうですよね、遺品整理なんて通常、あんまり考えないものだし。

 

はじめてのアパート経営1年生 損する欲張り大家さん、得するのんびり大家さん (アスカビジネス)

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私は、後で自宅に戻ってから、ちょっと考えちゃいましたよ。
これが実際に、自分の身内だったらどうだろうか、と。

両親は身内ならいいんだが、と口にしていましたが、あるいは、身内のほうが遺品の整理や片付けというのは大変なんじゃないかな、とも、思うんです。
うちも両親は高齢化してますし、あんまり考えたくもありませんが、いずれは私たち兄妹で両親を見送ることにもなるのでしょう。

後に残る、生前の人の匂いが染み付いた遺品の数々……。
あれを自分の手で片付けるとなったら、と想像すると、ちょっと、困惑しますね。
ある程度はできるでしょうし、やるべきだとも思うけど、最終的にはそういう会社を頼むようにするのが、一番いいのではないかと思いました。

亡くなった人も、残された人が苦労したり、困惑しているのよりも、早くすっきりさせてほしいと思っているのではないかな、と、ちょっと、思った出来事でした。

アパート経営のアレコレ

この間、ちょっと実家に帰ったら、両親が本当に憔悴しきっていて。

驚いてどうしたのか聞いてみたら、それは遺品の整理をどうするかということでした。
アパートを貸していた人が突然、亡くなったみたいで…。

プロに学ぶ遺品整理のすべて

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 両親は、部屋数は4つしかないんですが、アパートを所有しているんですね。

もともと、私たち子どもは4人兄妹なんで、それぞれが一人暮らしできるようにと蓄財の意味も兼ねて建てたらしいんですが、結局、子どもらはみな都内で働いたり、結婚して住んでたりして。

なので、賃貸にして老後の年金暮らしの足しにしていたので、「お母さんたちは先見の明がある。アパートを建てておいてよかったじゃない」とよく兄妹で話をしていたんですが、どうもそのアパートが問題らしいんです。

一人暮らし用と思っていた間取りですからそう大きくはなくて、住んでいる人はほとんど一人暮らしの方なんです。
そのうちのお一人が急病でお亡くなりになったらしくて……。
もちろん、賃貸ですが不動産会社を通して契約はしていたんですが、保証人も会社がやっていて、要するに、身内というか親戚やご家族がいらっしゃらないんですよ。

それまで家賃滞納したとか、問題は全くない方だったんでご本人以外と連絡とる必要なんかはなかったわけで、両親も驚いたらしいのですが。

何が困ったって、ご遺体は結局、会社関係の方で遠い親戚の方と葬儀などを取り仕切ってくださったみたいなんですが、問題は残されたアパートの一室です。

さして広くないアパートとはいえ、人が暮らしていたのですからそれなりに生活道具があります。
家電やら大きなものだけでなく、問題はもっと個人的というか……例えば下着とか、そういうものも処分しなくてはならないのですが、赤の他人である両親からしてみれば、タンスを開けることさえ気が引けるみたいで。

それが、亡くなった方のものですからね……。
遺品というのは、どうにも、妙な体温みたいものを感じるところがあって、ひどく困惑する、と、両親が言うんです。
身内ならともかく、本当に困った、と。
でも、部屋を片付けてきちんと整理し、掃除の会社をいれない限り、次に貸せるわけがないわけですから。

すでに高齢の両親にとっては、本当に頭の痛い出来事だったようです。